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ボディTOP>メタボリックシンドローム

●はじめに
 少しダイエットの話をしようと思います。日本でも食生活やライフスタイルの欧米化に伴い、糖尿病をはじめとする生活習慣病が急増しており、肥満がその原因として注目されています。また、ガンでは大腸ガン・乳ガン・子宮体ガンと肥満の関連が指摘されています。
 ところで、肥満者の割合はどのくらいなのでしょうか?平成12年の調査によると、日本では30才以上の男性の約30%、50才以上の女性の約25%、60~70歳では約30%が肥満となっています。つまり、成人男性と閉経後の女性の肥満(30歳以上の男性と50歳以上の女性の肥満)が問題のようです。一方では、比較的若い成人女性の低体重(若い女性の痩せすぎ)が問題にもなっています。このような、ふたつの方向に向かっている今、単なるダイエットではなく、健康な「適正体重」を知ってその維持のため食事と運動を考えることが大切ですね。

●肥満とは?
 肥満とは単に体重が多すぎるというだけではなく、体を作っている成分のうち脂肪の占める割合が多すぎる状態です。この脂肪が体に占める割合(体脂肪)が、目安として男性20%、女性30%以上になると肥満といえます。見た目や体重では太ってないけど、実は体脂肪率の高いいわゆる「かくれ肥満」は、肥満の上、大切な筋肉や内臓がやせているので単なる肥満以上に問題ということです。

●良い肥満と悪い肥満があるって本当?
 以前は、「肥満は不健康」「肥満は自己管理能力の欠如」などとかなり肥満が攻撃されました。しかし、最近の研究では一口に肥満と言っても病気になりやすいタイプとそうでないタイプがあることがわかってきました。すなわち、糖尿病や高脂血症などの生活習慣病になりやすい「悪い肥満」は、おなか周りに脂肪が蓄積したリンゴ型肥満で、男性に多くみられます。若い女性によく見られる下半身への脂肪沈着が著明な洋ナシ型肥満は病気と関わり合いが少ない「良い肥満」と言われています。
おなかの中の内臓にたまる脂肪が生活習慣病の誘因になるので、男女を問わずウエストがきつくなってきた人は要注意というわけですね。

●怖いのは内臓脂肪型肥満!
 リンゴ型肥満は生活習慣病と密接な関係がある肥満で「内臓脂肪型」と「皮下脂肪型」に分けられます。「内臓脂肪型」肥満は腹部の内臓の周りに脂肪がついてしまう肥満で、「皮下脂肪型」肥満は皮下脂肪がついてしまう肥満です。
 日本肥満学会の発表では、おへその位置のウエストが男性で85センチ以上、女性で90センチ以上の場合はCT検査(身体が輪切りでみえる検査)で内臓脂肪の断面積が100平方センチを超えることが多く「内臓脂肪型」肥満の疑いが濃くなると言われています。
 最近の研究で、内臓脂肪は血液中の糖質や脂質、血圧のコントロールに関係し、内臓脂肪が増えすぎると糖尿病や高血圧になりやすく、脳卒中や心筋梗塞を起こしやすいことがわかってきました。


●メタボリックシンドロームってなに?
 お腹(ウエスト)まわりが、男性で85センチ以上、女性で90センチ以上であること。そして、高脂血症と、高血圧と高血糖の三つのうち二つ以上があるときをメタボリックシンドロームと言います。
(高脂血症とは、血液検査で中性脂肪が150mg/dl以上、HDLコレステロールが40mg/dl未満のどちらかか、または両方。高血圧とは上の血圧が130mmHg以上、下の血圧が85mmHg以上のどちらか、または両方。高血糖とは、血液検査で血液中の糖(血糖)が、空腹時で110mg/dl以上。)
 なぜこういうことが言われるようになったかというと、ウエストを測るという簡単なことによって、たくさんの人に早めに「ウエストが太いからひょっとしたら内臓脂肪がたまって糖尿病や高血圧になってるかも」と早期発見をしてもらおうということです。これらの病気は早く気がついてライフスタイルを見直すと、血管が詰まったり破れたり(脳卒中や心筋梗塞)の確率がすごく下がるのです。
●メタボリックシンドロームの何が怖いのか?
 自分が高血圧や糖尿病、高脂血症だと思った事もない人が、ある日突然、心筋梗塞や脳梗塞をおこす。これがメタボリックシンドロームの怖さです。メタボリックシンドロームの診断基準は、糖尿病や高血圧の「一歩手前」「なりかけ」「ヶがある」といったところです。病気までいかない、前段階です。だから「まだまだ大丈夫」と思いがちですが、そこが落とし穴です。血糖、血圧、血液中の脂肪などこれらの数値が「ちょっと高め」が、重なると重い生活習慣病をひとつ持つより心筋梗塞や脳梗塞になりやすく危険なんです。
●内臓脂肪はどれくらい減したらいいの?
 
内臓脂肪は少し減るだけでも身体に良い効果が充分あります。まずは、500gでも、ベルトの穴ひとつでもよいので、今より少しでも減らすことを最初の目標にしましょう。
 糖尿病の学会で「2kg体重が減っただけで数年寿命がのびる」と言われていました。もとの体重にもよりますが、一般に体重が5%程度減ると、血圧、血糖値、中性脂肪値などの数値が大きく改善すると言われています。
私は内科の診察の時に次の3つをポイントと説明しています。

1)毎日体重計にのる。
2)1ヶ月に3kg以上減らしてはいけない。1ヶ月に1kg,1年で10kg程度
3)体重より体脂肪でみる。だいたい「ちょい太」で大丈夫です。

 一般に若い女性はむしろ痩せすぎが問題です。しかし、閉経後はホルモン分泌の大きな変化で急に内臓脂肪がつきやすくなり要注意です。男性は30才をすぎると肥満の人が30%で要注意ですね。ではでは、お仕事や家事で忙しい方でも、怠け者の方でも、今なら間に合う「がんばらないダイエット」めざしましょう。
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