シミとは、皮膚の上に、褐色や茶色の色が付いた状態をいいますが、たくさんの種類があります。女性に多いのは、女性ホルモンとの関係が疑われている頬の上に左右対称にぼんやりと出てくる「肝斑」、小さい頃から出てくるソバカス「雀卵斑」、境界はっきりと出てくる「老人性色素斑」、20歳過ぎてから顔の両側に目の周りに生じる灰色がかった淡青褐色のアザ「遅発性両側性太田母斑様色素斑」などで、これらは、よく入り混じって出てきて、全体にくすんだ感じになってきます。

ascのシミ治療法

現在、シミの治療法は本当に大変なスピードで進歩しています。

メディカルエステ

  • くっきりしたシミはレーザー治療(Qスイッチルビーレーザー)(徳島駅前元町の赤池クリニックで施術)
  • 左右対称にべったり出てくる「うす茶色のシミ(肝斑)」は、今までレーザーはNGでしたが、その常識を覆す肝斑レーザー(メドライトC6)。
  • 顔全体に広がった、細かいシミやソバカスは、フォトフェイシャルという光の治療器で治療していきます。(徳島駅前元町の赤池クリニックで施術)
  • ビタミンA・Cのトリートメント(イオン導入・超音波導入(ソノフォレーシス)
  • マイルドなケミカルピーリング。



ホームケア
・ビタミンA・Cによるスキンケア
・乳酸・サリチル酸・グリコール酸(AHA)による美白
・紫外線防止剤と抗酸化ビタミンによって紫外線の害を肌の外と内からダブルブロック(抗酸化ビタミンは紫外線によって発生した活性酸素を除去するので)
・トラネキサム酸(トランサミン)という、メラニン産生抑制の薬やビタミンCの内服
・ビタミンAの塗り薬(トレチノイン、レチノイン酸)・ハイドロキノン(メラニン合成 酵素阻害剤)治療

これらの治療は、しみの原因種類によって、それぞれ選ばなければなりません。まずは、受診して、治療方針を決めていく必要があります。医師の注意事項をまもり、きちんと治療すれば、シミは必ず薄くすることはできます。がんばって無理のない治療計画を立てて、根気よく治療していきましょう。

シミの種類

a.老人性色素斑

頬やこめかみにできる境界のはっきりとした大小の薄茶色のシミ。老人でなくても早い人は20代でもできることもあります。原因は年齢でなく紫外線です(いわゆる光老化)一部盛り上がって脂漏性角化症へ変わるものもあります。まずはQスイッチルビーレーザーが一番早くすっきりとれます。またビタミンAの塗り薬、イオントフォレーレシス&ソノフォレーシス、フォトフェイシャル、ケミカルピーリングも有効です。

b.脂漏性角化症

老人性疣贅ともいう。老人性色素斑がもりあがってできることも多い。扁平隆起性または疣状の褐色~黒色のさまざまなシミ。加齢とともに増加し、まれに悪性化することがあります。炭酸ガスレーザー、Qスイッチルビーレーザーが有効です。


c.肝斑

おもに30~40歳代女性にできる、左右対称に目の下の頬、眉の上(額)、鼻の下などの口の周りに、ぼんやりとあるいはべったりとでてくる薄茶色のシミです。目の上と下は出ないので、典型的な例では両目を中心にして丸く抜けます。レバーのように見えるので、肝斑という名前がついてますが、肝臓が悪いわけではありません。原因は不明ですが、妊娠、分娩、閉経をきっかけにでてくるので、女性ホルモンとの関係があると言われています。
しかし、紫外線に当たると濃くなるし、ストレスや睡眠不足でも濃くなります。でも、一番多いのは、こすることです。クレンジングや、洗顔、メイクの時のこすりすぎが原因です。最近多いのは、小さなシミが気になって、ローラーや美顔器で、毎日お手入れをしていると1ヶ月くらいであっという間に拡がってびっくりし、クリニックにかけこんでこられる患者さんです。素因(なりやすい体質)と誘因(きっかけ)があって肝斑は出てきます。そのきっかけが、妊娠や分娩閉経、日焼け、ストレス、マッサージ・美顔器・クレンジングシート・メイクの時のこすりすぎというわけです。
スキンケアで、「やりすぎ派」と「やらなすぎ派」にわけると、肝斑は「やりすぎ派」が圧倒的に多いようです。私は、「化粧が残るとシミになる」というのはウソだと患者さんには説明しています。完璧に化粧を落とそうとして、こすりすぎて肝斑のシミを作っている人が多いのです。クレンジングシートも、簡単でよく使う患者さんが何人かおられましたが、確実に濃くなっていきました。そこで、クレンジングシートで化粧を落とすくらいなら、そのまま寝てくださいと言っています。とにかく、触らないほうが、シミはできにくいということなんです。

さて、治療法です。肝斑はシミなんですが、レーザーをあてると濃くなってしまうので、要注意です(ただしメドライトC6は薄くなります)。大体、私は基礎化粧品で半年~3年、電気でビタミンを入れていく方法(イオン導入や低周波超音波導入)や塗り薬の集中治療で半年くらいで薄くなると説明しています。『肝斑レーザー』といわれるメドライトC6による治療をよく行っていますが、最近では2ヶ月くらいで薄くなっていきます。

さらに「うまくコントロール」です。「肝斑は治らない」「肝斑はまたでてくる」とよく言われていますが、「こする」「日焼け」などのマイナスになることをさけて、毎日シンプルでも有効なスキンケアをしていくと、何年間もとれたままの状態をキープできている患者さんがほとんどです。

c.雀卵斑

いわゆるソバカスです。5~6歳ころより、米粒大から小豆大の小さな茶色のシミが顔面などに多発します。常染色体優性遺伝がみとめられ、家族内に多発することが多いです。色白の人に多く、赤毛の白人によくみられます。紫外線により悪化し、夏に濃くなり冬に薄くなります。Qスイッチルビーレーザー、フォトフェイシャルやビタミンAの塗り薬で比較的簡単に治療できます。しかし、日本人でソバカスと言われているものの多くは、小型の黒子や老人性色素斑か両側性太田母斑であり、その場合はそれぞれ治療法を考えます。

d.遅発性両側性太田母斑様色素斑
(または、後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)ともいいます)

目のまわりにできてくる灰色がかった淡青褐色のアザです。中年以降に目の下頬のあたりにできると肝斑とよくまちがわれ、ソバカス様にできると雀卵斑とよくまちがわれます。Qスイッチルビーレーザーが有効です。目の下のクマといわれているものも多くは軽症の太田母斑です。

最後に

メディカルエステ(フォトフェイシャル、ビタミンA・Cトリートメント、ピーリングなど)は一般エステと異なり確実に効果がでます。そのため顔全体が美白されくすみがとれてくると、シミの輪郭ははっきりとしてよけいに目立つこともあります。また、くすみに埋もれてわからなかった肝斑が、まわりが美白されてからはっきりと浮き出て肝斑の診断がつくことがよくあります。そこから根気よく治療を続けていくと必ずシミも薄くなっていきます。

光老化でシミのできるしくみ

メラニンは悪者のように思われていますが、紫外線があたったときに皮膚の細胞の核(DNA)を傘のように守る大切な働きがあります。メラニンをつくるのはメラノサイトという細胞です。皮膚の表皮の細胞(ケラチノサイト)は基底層から上の方にあがっていってはがれていきます。つまり紫外線があたってDNAを守るためにメラニンがつくられてもメラニンを含んだ細胞は上へ上へあがっていきはがれ落ちていくということです。ところが、紫外線を浴びすぎるとメラノサイトのDNAが傷つき、メラノサイトが暴走を始めます。すなわち紫外線があたってないのにどんどんメラニンを作り続けるのです。したがって細胞が上へ上へと代謝されていっても、下からどんどんメラニンがつくられていくので、そこがシミになります。

▽STEP1 メラニンの大量生産
メラノサイトは、紫外線を浴びることでメラニンの大量生産を始めます。つくられたばかりのメラニンは無色の状態で、基底層のケラチノサイト(角化細胞)に次々と送り込まれます。このメラノサイトこそ、シミのモトとなるメラニンの生成工場なのです。

▽STEP2 メラニンの着色
たくさんのメラニンを抱えたケラチノサイトが紫外線にさらされると、メラニンは着色して細胞核の上部に集まり、紫外線を吸収して細胞を守ろうとします。メラニンが着色するのは、紫外線による酸化反応が主な原因なのです。

▽STEP3 ケラチノサイトの代謝
着色したメラニンを抱えたケラチノサイトは、どんどん代謝して上へ上へあがっていきます。代謝していく過程でも、紫外線を浴びると、メラニンは紫外線を吸収して着色していきます。皮膚のなかで「シミのモト」がうまれ、さらに紫外線を浴び続けることで、無色だった「シミのモト」に色が付いて育ち、シミとなって現れるのです。

シミのスキンケア

一言でシミといってもたくさんの種類がありその原因によって治療法が異なりますが、ここでは一般的にシミができないようなスキンケア、できてしまったシミを薄くしたり、なくしたりするスキンケアを説明します。

1.洗顔
こするのは厳禁です。洗顔後皮膚を拭くときも柔らかいタオルで水分を吸い取るように拭いて決してこすらないように。こすることによって、軽い炎症を起こして皮膚は黒ずんできます。よく花粉症やアトピーの人が目がかゆいためについゴシゴシとまぶたをこすり、茶色のアイシャドーを塗っているかのような色素沈着を起こしているのをみかけます。
首のシミやくすみがきになる人は、ナイロンタオルやブラシで身体を洗っていませんか?

2.保湿
洗顔後は十分に保湿します。保湿に使う化粧品は皮膚のターンオーバーを正常化させるレチノール(ビタミンA)の入ったものや、メラニンの生成を抑制するビタミンCや天然乳酸の入ったものを使います。ビタミンの浸透をよくするため、また皮膚が厚くなってくすんでいる人は、軽いピーリング作用のあるフルーツ酸のトーナーなども使用します。

3.紫外線対策

日焼けにより皮膚には、かさつき・シミ・くすみなど様々な症状があらわれます。これは紫外線をあびて活性酸素フリーラジカルが発生し健康な細胞を傷つけ、代謝のリズムが乱れたり、紫外線から身を守ろうとメラニン色素がたくさんつくられるためにおこります。

日焼け止めクリームを外出時だけでなく、家にいるときも塗っておくようこころがけましょう。しかし日常生活だとSPF16程度の日焼け止めで大丈夫です。

ただし、レーザーやフォトフェイシャルの治療中や、レチノイン酸などを使用中の人はやはりSPF20~30程度の日焼け止めを使います。海水浴やゴルフの時は、ウオータープルーフタイプの日焼け止めを使用します。

ただし、レーザー、フォトフェイシャルおよびレチノイン酸の治療中は積極的な日焼けは厳禁です。
もちろんちょっとした外出でも帽子や日傘の使用をおすすめします。室内でいることが多い人でも、窓ガラスごしの紫外線に注意です。UVBは窓ガラスに吸収されますが、シミをつくる原因となるUVAはガラスを通り抜けます。ブラインドやカーテン、よく使うテーブルの位置の移動など考えてください。

4.化粧
ファンデーションもきちんと塗っておく方が紫外線の防止になるので良いと思います。ただし、くすみ(肝斑)などの場合、コンシーラーやリキッド、クリームファンデーションなどで「つけるとき」と「落とすとき」の物理的刺激(さわる、こする、塗りこむ)で濃くなります。パウダリーファンデーションをスポンジで軽くおさえるくらいのメイクをオススメします。

5.妊娠
妊娠中はホルモンの影響でシミができやすくなります。妊娠中にできるシミ(肝斑)を妊娠性肝斑と呼びますが、分娩後薄くなる場合を消えない場合があります。妊娠中は化粧をしてはいけないと思いこんでいたために、普段以上に紫外線を浴びてシミができてしまったという人もいます。シミができる前に紫外線対策をしましょう。

6.食事

からだの中からきれいにするために老化を修復するレチノール(ビタミンA)や活性酸素を消去する抗酸化ビタミン(ビタミンE,C,ベータカロチン)を積極的に取りましょう。
年齢とともに減少するレチノール(ビタミンA)を豊富にたもつためには、「口から」と「肌から」の2つのルートできちんと取ることが必要です。
ただし、肌から取る方が早くて効率よいのは確かですが。(口から摂取したレチノールはまず生命を維持する臓器に送られ、肌に届くのはわずかな量で、しかも1週間もかかります。肌から摂取すると効率よく2~3時間で浸透し、いわゆるイオン導入や超音波導入のトリートメントを用いると塗る場合の4~100倍もの高い浸透効果があります。)